2月例会 SOETSU ものがたり

美学者・柳宗悦(篠田三郎)は雑器として扱われていた朝鮮白磁の美しさに魅了され、予感に突き動かされるように1916(大正5)年、初めて朝鮮に渡った。

浅川伯教・巧兄弟や宿屋の女将・姜明珠(カンミョンジュ)と知り合い、宗悦は朝鮮の美にのめり込んでいく。

名もなきものの営み。文化を育む土。おおらかなユーモアと生命力・・・。そして、失われてゆく民族文化のための美術館設立へ。

しかし日本統治下の朝鮮では、宗悦の活動は統治政策の一環だと朝鮮の人々に誤解され、さらに朝鮮独立運動や関東大震災時の痛ましい事件が人々の間に亀裂を深めて行く。

様々な矛盾のなかから摑み取った一握りの確信が、やがて宗悦を日本での民藝運動の構想へと導いていく。

(会報「さくや」より)